蒸し上がったホカホカの小籠包は、ジューシーな肉汁がジュワーとあふれ出てたまらないおいしさです。名店の小籠包には、その店の秘伝レシピがあり、名店ならではのおいしさがあります。家庭ではそのような珠玉の小籠包はできませんが、なかなかおいしい小籠包が作れます。今回は、小籠包の標準的な作り方を紹介します。
1.一般的な小籠包の作り方で用意する材料
家庭で作る小籠包は、手軽に手に入る豚のひき肉と玉ねぎをメイン具材にして、自宅にある調味料を使い、皮は市販されている餃子の皮を使います。それでも、満足できるおいしい小籠包になります。
小籠包30個の材料
材料 | 量 | |
---|---|---|
皮 | 餃子の皮 | 30枚 |
具材 | 豚ひき肉 | 200g |
玉ねぎ | 約75g(1/2個) | |
しょうが(すりおろし) | 小さじ1/2 | |
醤油 | 大さじ1 | |
味付け(調味料) | 塩 | 少々 |
こしょう | 少々 | |
オイスターソース | 小さじ1 | |
ごま油 | 小さじ1 | |
酒(紹興酒) | 小さじ1 | |
塩麹・みりん | お好みの量 | |
スープ | 鶏ガラスープ |
大さじ1/2 |
ゼラチン | 4g | |
水 | 100cc(目安) |
2.小籠包の調理手順
ここでは、1章で用意した食材を使って、小籠包を調理する標準的な手順を紹介します。
約100ccの水の中にゼラチンを入れてふやかし、湯煎にかけて粉末の鳥がらスープを入れ、溶かして固めます。
固まった1のゼラチンを崩しておきます。
みじん切りにした玉ねぎに熱が通るよう、1分を目途に電子レンジにかけます。
玉ねぎのあら熱を取り、他の材料を混ぜ合わせてよくこねます。
2で崩したゼラチンを皮の中央にのせ、ゼラチンを覆うように4の具材をのせて皮で包みます。
蒸し器にクッキングシート敷き、その上に包んだ小籠包をのせ、フタをして5~7分程蒸します。
ホカホカに蒸しあがると出来上がりです。
2-1.包み方のコツ
蒸しあがった肉汁があふれ出る小籠包にするには、調理する手順の中で「包み方」が重要なポイントです。包み方についてさらに詳しく紹介します。
小龍包のジューシーな肉汁の元となる、鶏ガラスープを含むゼラチンを皮の中央にのせます。
小籠包の具材を、ゼラチンをかぶせるようにのせ、円い形に整えます。
皮の周りに水を少しつけます。つけすぎにないように気を付けましょう。
皮の上下両端を中央に寄せ、次に左右両端も中央に寄せます。
寄せた皮を四方向に広げます。
それぞれの皮と皮の間に、ひだをもう一つ作り、8個ひだを作ります。
できた8個のひだの頂点を中央に寄せ、指の腹で2秒ほどつまみます。
8個の頂点を破らないように、優しく一つにして閉じれば完成です。
2-2.蒸しあがるとおいしい小籠包に
上手に蒸すと、スープがジュワーとあふれ出るおいしい小籠包が出来上がります。小籠包からあふれ出るスープには鶏ガラスープが入ったゼラチンゼリーが活きています。
3.小籠包の皮も手作りで
手作り小籠包は餃子の皮を使いましたが、小籠包の皮も自分で作ることができます。ここでは、小籠包の皮の作り方を紹介します。
ボウルに強力粉、塩、砂糖を入れてよく混ぜ、お湯を少しずつ加えて、耳たぶくらいの柔らかさになるように、微調整しながら混ぜてこねていきます。
まな板にまんべんなく打ち粉をはたき、1でひとまとまりになった生地をボウルから出して、体重をかけ、手でよくこねます。
生地をラップで包み、冷蔵庫で1時間寝かせます。寝かせることで水分がよく馴染み、しっとりした生地になります。
打ち粉をはたいたまな板に、寝かせた生地をセットし、転がしながら直径2cmの棒状に伸ばします。
棒状に伸びた生地の端から1.5cm程度の長さにカットします。カットした一片を断面が上になるように置き、上から手のひらの付け根で押し広げます。
麺棒を使い、手前から中央にむけて、中央を少し厚めにし、周辺が2mm程度になるように、生地を回転させながら伸ばしていきます。
真ん中が少し厚く、周りが薄い円型になるまで伸ばせたら、小籠包の皮の完成です。
4.焼き小籠包もおすすめ
小籠包は蒸すだけでなく、焼くこともできます。焼き小籠包も人気の点心です。中国南部では「生煎饅頭(シェンジェンマントー)」と呼ばれる人気料理です。
焼き小籠包は日本の焼き餃子に似ていて香ばしく焼き上げられています。餃子が好きな日本人にも好まれる点心です。
フライパンに大さじ2杯の油をまんべんなくひきます。
フライパンに小籠包を敷き詰めます。くっつかない程度に隙間を保ちながら詰めて、フライパン一杯に小籠包を並べます。
中火にしてしばらく焼き、少し焼き色がついたら、熱湯を入れてフタをします。フタをした状態で、弱火で8分ほど蒸します。
8分ほど蒸した後、フタを取り、キッチンペーパーで水分を拭き取り、ゴマ油をフライパンの底から1~2cmほど入れて、中火で1~2分ていど焼いてできあがりです。
4-1.焼き小籠包焼き方の注意点
焼き小籠包は少しずつ焼かないことが大切です。フライパンに隙間なく小籠包を並べて焼きます。小籠包の間に隙間があるとお湯を入れたときに、油が大きくはねて危険です。また、お湯を入れたら、素早くフタをしましょう。
まとめ
人気の小籠包は自宅で作ることができます。自分で作るとよりいっそうおいしく感じますし、蒸し小籠包だけでなく、焼き小籠包も楽しむことができます。また、親子でも作ることもおすすめです。
「焼小龍包 龍輝」は戸越銀座にある焼き小籠包の名店です。イートインスペースもあり、焼き立てが食べられます。また通信販売で全国に発送も行っておりますので、ご自宅でもぜひともご賞味くださいませ。